集落営農とは
「集落」を単位として農業生産過程における一部又は全部についての共同化・統一化に関する合意の下に実施される営農のことを「集落営農」といいます。
一定のまとまりのある団地的土地利用や機械の共同利用等による農業生産のみならず、農村生活での共同活動も含め、地縁的な関係を基調とする1ないし複数集落を基盤に農業生産力の一層の向上を期待し、兼業農家や高齢農家を含めた農家の協力のもとに行う営農のことです。
集落営農のねらい
1、効率的な生産体制の確立する
機械・施設の過剰投資を解消し、集落単位での農地利用の合理化や機械・施設の共同運用、共同作業などにより無駄を省き、コスト低減を図ります。
2、農地の有効利用
女性や高齢者が営農の役割を担って参加した集落ぐるみの取り組みとサービス事業体等の営農支援を利用した効率的な農業生産活動を行うことで、農地の有効利用と遊休農地の解消を図ります。
3、農村社会の活性化
集落営農活動により地域住民の相互理解や連帯感が深まり、農村文化の継承や農村の景観保全等の取り組みを通じて集落コミュニティーの活性化を図ります。
集落営農のメリット
集落営農のメリットには、以下の事項が挙げられます。
1、経営、経済的な効果
- 大型機械の導入により、機械作業が省力化され作業能率が向上する
- 機械・施設の共同利用によりコスト低減が図られ、農業者それぞれの所得が向上
- 栽培技術が統一、技術の個人差が解消され反収や品質が向上する
- 農地・農機具の貸し借りや作業の委託が安心してできる
- 稲作の省力化により園芸や農産物加工などの複合経営が可能である
- 耕作放棄地の解消や稲以外の作物の導入により耕地利用率が向上する
2、集落生活環境の効果
- 集落内での話し合い活動が活発化し、集落内での親睦が深まる
- 農作業の省力化により、ゆとりある生活時間が確保される
- 農業生産活動以外に集落の伝統行事や活動等が促進する
- 集落全体での合意形成がすみやかに行われるようになることから、市町村等の行政機関・団体の支援活動が効率的に行われるようになる
集落営農の進め方
集落営農を立ち上げてゆくまでには、地域ぐるみで段階を踏んでゆく必要があります。
実現化に向けて、全体の流れをイメージしましょう。
リンク
農水省HP「集落営農の組織化・法人化」へのリンク(集落営農の現状、組織化に関する取組や支援措置などについて)
→http://www.maff.go.jp/j/kobetu_ninaite/n_seido/seido_syuuraku.html